人工軟骨や眼球に活用期待 新たな高分子化合物開発 印刷
2014年 2月 24日(月曜日) 22:36

各紙によれば人工軟骨や人工眼球に使えると期待される高分子化合物「ハイドロゲル」の開発に、酒井崇匡東京大助教らの研究チームが成功した。21日付の米科学誌サイエンスで論文を発表する。ハイドロゲルは、網目状の高分子化合物の隙間に水が入り込んだもの。ソフトコンタクトレンズや紙オムツの吸水材として用いられている。より強度のある製品もあるが、体内に入れるとさらに水分を吸収して膨らみ、もろくなる欠点が残されていた。研究チームは、温度が高くなると縮む特殊な化合物を組み込んだ新たなゲルを作製。体内を模した液体を使った実験で、このゲルを中に入れたところ、水分を吸って膨らむと同時に体温で縮むため、全体としての大きさは変わらなかった。強度も維持されたという。