クールジャパン戦略で重要文化財、「国宝」格上げヘ 訪日観光客狙い政府検討 印刷
2013年 4月 09日(火曜日) 00:00

政府が国の重要文化財を国宝に格上げし、観光資源として海外にPRする方向で検討を始めたことが7日、分かったと産経新聞が報じた。日本のアニメや伝統文化、日本食などを海外に売り出す「クールジャパン」戦略の一環。文化財の呼称を外国人にも理解しやすい「国宝」に統一することで、観光庁が目指す年間1千万人の外国人訪日構想につなげる狙いがある。今月3日に開かれた政府の「クールジャパン推進会議」で、内閣府の政務三役が「文化財を地方に人を呼ぶ観光資源としてもっと活用すべきだ」と国宝への呼称統一を提案。4月中に同会議がまとめる提言に盛り込まれる可能性が出てきた。文化庁によると、国の重要文化財は1万2874件だが、そのうち国宝は10分の1以下の1085件(今月1日現在)で、平成24年度に新たに指定を受けたのは3件にとどまっているという。