日本屈指の電源地帯を有する 米やモモの一大産地 印刷
2010年 7月 07日(水曜日) 23:06

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太平洋に面し、東北地方の南部に在する。面積は1万3782.75平方㌔㍍で、人口は約205万6,000人。やや横長の形状をしており、東部を南北に阿武隈高地が貫き、西部には越後山脈や奥羽山脈が走っている。面積の80㌫が山地で、会津盆地や福島盆地が山岳地帯の狭間に存在している。阿武隈高地のすぐ西側には、東北第2位の長さを持つ阿武隈川が流れる。冬は暖かく夏は涼しい気候で、降水量も東北地方では少ない。ただし、西部に流れる只見川周辺は日本有数の豪雪地帯として知られ、その雪解け水を利用した水力発電が行われている。


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東北地方の他県と同じく農業が盛ん。米やモモ、リンゴ、サクランボ、ナシなどの栽培が盛んに行われている。水産業では鯉の養殖が有名で、出荷量は日本一を誇る。工業では福島市、いわき市、郡山市を中心に、電気、機械、化学、繊維などが発達してきた。また、会津では会津漆器などの伝統工業が今なお息づいている。ちなみに、県内に原子力発電や火力発電、地熱発電、風力発電、水力発電所などの発電所が多いことでも知られる。そのほか、日本の九賽溝と称される五色沼をはじめ、雄大な自然を楽しむことができる磐梯高原や猪苗代湖、只見川の源流域である尾瀬高原中心とした尾瀬国立公園なども人気のスポットだ。福島県内には、100を越える温泉や、雪質の良さで有名なスキー場も数多くあり、首都圏から近いレジャー地域としても評価が高い。

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特筆すべきことは、福島空港から中国上海浦東空港への直行便が週2便出ており、中国大陸との距離も大変近い。

歴史的には、江戸末期から明治期にかけての争乱の時代に、旧幕府勢力と新政府勢力が繰り広げた戦い「戊辰戦争」の舞台として知られている。なかでも、この戦いのなかで会津藩(江戸期の福島県)が組織し、最終的に多くの隊員が自害を遂げた少年兵部隊「白虎隊」は、時代劇などのモチーフにされてきた。

名物としては農産物のほか、「薄皮饅頭」「ままどおる」「ゆべし」などの銘菓があげられる。
最終更新 2010年 9月 30日(木曜日) 13:46